第125章 彼女の手は、とても柔らかい

雪菜はふっと笑った。

「たしかに惜しいとは思います。でも、私はこれでよかったんです。人は感謝を忘れちゃいけないって、母もずっとそう教えてくれましたから

あなたは、うちの恩人です。私は一生、忘れません」

南雲玲奈は、そのまっすぐな言葉に胸を打たれた。

素朴で、義理堅くて――それでいて、自然と好感を抱かせる子だ。

玲奈は心の中で即座に決める。

「わかった。じゃあ、お金を受け取らないって言うなら……代わりに仕事を用意する。どう?

この前、新しい研究所を立ち上げたの。あなたには受付をやってもらって、手が空いたときは私のそばで雑務を手伝って。臨時の秘書みたいな感じね。ついでに医療の知識も...

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